fatality〜光と闇〜プロローグ「中編」

―――3年4組。

虹々が教室に入ったとたんにざわざわしていた教室の中が
突然静まり返った。


「あぁ。虹々…か。お、おはよう。」


里菜が誤魔化すように言った。
本人に自覚はないようだけど。
今まで話していたコト、全部分かってるんだから。

そう思っているとき、私の視界が急に霞んだ。
目の前にはこのクラスの中…いや、学年一背が高く、がっしりとした体つき、
そして学年一の暴力ヤローが突っ立っていた。


宙(ヒロシ)「お前、俺の前に立つなって言ってんだろうが!!!」


あんたが前に突っ立ってきたんでしょう!!

そう思った。

…でもそんなこといったら、ヤツは挑発されて殴りかかってくるに違いない。
なんて血の気の多いやつなんだろう…

だから私は


虹々「……ごめん…なさい。」


としかいえなかった。

ヤツはそのまま私をまるでサンドバックのようにして私を殴るように突き飛ばしていった。

その様子を、クラスのほぼ全員がみている。
なのに、助けようとする人はいない。
逆に、クスクスと私を嘲笑うように、小さな笑い声をあげる。

でも、もう私はこんな学校生活慣れたし。もうすぐで受験が来て、卒業式が来てこんな生活もおわる。

そう思ってはいるけど…やっぱり耐えられない。


そう。このクラスに私を助けてくれる存在は



いない。


そう思うと余計苦しくて、悲しくて、虚しくて、何もかも嫌になってくる。

 
それにまだ慣れていなかった、中3の6月頃、
中間テストが終わってから直ぐに私は学校に登校しなくなった。
いわゆる、不登校ってやつになってしまった。
クラスの環境に耐え切れなくて。

でもそんな私でも学校に行く勇気を与えてくれた、光人と優花(ユウカ)にはすっごく感謝している。

光人は言うまでもなく、毎日私の家の前まで迎えに来てくれた。
放課後も、部活に出る前に会いに来てくれた。
もちろん光人だから家には入れてあげた。

で、そんなある日、光人はこんな話をしてきた。


光人「なぁ。そろそろ学校に来てもいいんじゃないか?」


何よ今更学校なんて行かないわよ!!
そう言い返そうとしたが光人は私に反論をさせる間なく言葉を並べてきた。


光人「お前の気持ちもよくわかる。 3年4組は柄の悪いやつが集まって大変だって先生言ってたし。
  
  男子は暴力で何でも解決しようとするヤツ、女子は数人で固まって1人の嫌味をねちねちネチネチ言うヤツが多いし。
  
  先生は『他の人が真剣に授業を受けているのに騒ぐから大変だ。』とか言ってた。

  俺もそう思う。廊下から見ていて、4組の前の廊下はなんというか…魔物が潜んでいそうなオーラが出てる。そんな感じがするって

  俺も思ったし、友紀(トモキ)もそう思うって言ってた。だから、きっとおまえの親友も助けに行けないんじゃないのかって思ってさ。」


えっ……

私は何の言葉も出なかった。

まさか…そんなに私のこと考えてくれていたなんて…
久しぶりに感じた、家族以外の人の優しさに、私は涙が出そうになった。


光人「それと…優花から手紙預かってるんだ。はい。」


そう言って、光人は私にピンク色の封筒を手渡した。


光人「これ、読んだら、学校来て欲しい…そう言ってた。 あっ、俺もう部活行かないと。」


光人は自分の腕時計を覗いてそういった。


虹々「うん。読んどく。…今日もありがとう。」


光人「おう。…じゃあな、明日も迎えに行くからさ。」


そういい残すと、光人は私の部屋から去っていった。
その後姿は、光のように輝いていた。



あとがき

本当はこれが後編の予定でしたが、過去の内容を入れたためにこれを中編としました。
てかプロローグながっ! って感じですいません…

勉強の合間にちまちまやっていたら丁度いい量になったので出しました。


何はともあれ、中編公開です。
今回は虹々視点でストーリーを展開していきました。
虹々のクラスは荒れているようだ。

ちなみに3年4組はリアルにMyクラスです。(え
さらに虹々は私の分身みたいな感じでやっています。

つまり、ここで書いている3年4組は、リアルに私のとこの3年4組と
3分の1おんなじ様な環境です。
あ、あんなにいじめみたいなのはないですよ!

五月蝿い、友達いない、ちまちまウザイ女子はリアルでもですが…(え


今回ボカロの曲をモチーフにした文章があるのですが…気がついた方はいらしゃいましたでしょうか??
鏡音リンの曲です。

それより勉強しろって感じですよね…
とりあえず、これから宿題模試3教科分(50分×3)やってきます。
明日学年末テストなのでね。


ノシです。